うつと不安の度合いを数値で表し、症状評価を行っています

うつと不安の度合いを数値で表し、症状評価を行っています

うつ症状と不安症状の評価スケールでより正確な診断を可能に

先日参加した第28回日本臨床精神神経薬理学会・第48回日本神経精神薬理学会の合同年会で行われた公開ディスカッションでは、Zimmerman先生からさまざまな興味深いお話しを聞くことができました。そのひとつが、「アメリカの精神科医の約80%が症状評価をしていない」というものです。

驚いたことに、当日会場でも「患者の症状評価をしていますか?」という質問に対して、約200人いた聴講者のうち、手を上げたのは私を含めて2~3人しかいませんでした。

市ヶ谷ひもろぎクリニックでは、HSDS/HSASという、うつ症状と不安症状の評価スケールを使用し、症状評価をしています。それにより、より正確な診断と治療が可能となっているといえます。

世界的に認められた、オリジナルの評価スケールが好評

Zimmerman先生いわく、アメリカの精神科医の約80%は評価スケール等を使った症状評価は行わず、医師の臨床経験に基づく感覚や勘を頼りに治療を行っている。さらに、評価スケールを使っていないので、どのような経過をたどって症状が良くなった、悪くなったということをカルテに残していないというのです。

もちろん、医師の経験値や感覚、勘はとても重要です。しかし、それだけで正確な診断や治療が行えるのかは少々疑問です。驚いたことに、当日会場でも「一人ひとり患者さんの症状評価をしていますか?」という質問に対して、約200人いた聴講者のうち、手を上げたのは私を含めて2~3人しかいませんでした。

市ヶ谷ひもろぎクリニックでは、私が開発したHSDS/HSASという、うつ症状と不安症状の評価スケールを診察時に使用しています。これは、うつと不安の度合いが数値で表されるため、自分がどのように回復に向かっているのかがよくわかると、患者さまにも大変好評をいただいています。

HSDSとHSASの信頼性と妥当性については、2011年に欧米の学術雑誌に公開されるなど、世界的に認められています。ご自身の症状評価が気になる方、HSDS/HSASに興味のある方は、お問い合わせください。

(※1、※2はHSDSとHSASの出典)
※1 Chizu Mimura, Mariko Murashige, Toshihiko Oda, Yoshinori Watanabe. Development and Psychometric Evaluation of a Japanese Scale to Assess Depression Severity: Himorogi Selfrating Depression Scale. International Journal of Psychiatry in Clinical Practice. 2011; Vol. 15, No.1: 50-55.
※2 Chizu Mimura, Miho Nishioka, Noriyuki Sato, Ryoko Hasegawa, Ryu Horikoshi, Yoshinori Watanabe.A Japanese Scale to Assess Anxiety Severity: Development and Psychometric Evaluation. The International Journal of Psychiatry in Medicine. 2011; Vol. 41(1),: 29-45.